プロジェクトの展開

システムのハードウェア設置が完了したので、QSP を使ってプロジェクトを展開することができます。このステップでは、ロケーターの位置と向きを測定して、システムが、設置されたロケーターに対する追跡対象アイテムの位置データを計算できるようにします。この段階で、しっかりとロケーターを配置、特定し、照準を合わせることにより、その後の追跡結果の精度が向上します。また、タグを構成して、追跡を可能にします。

  1. QSP でロケーターを配置します。
    1. ロケーターをクリックして選択します。
    2. 床からロケーターの中心までの高さを測定し、その値を Z 座標として右側のパネルに入力します。
      Note: 測定にはレーザー距離計の使用をお勧めします。これにより、精度の高い結果を簡単に得ることができます。

    3. 参照ポイントを 2 つ選択します。これらのポイントは、ロケーターに対し、正確に、またはでなければなりません (この 2 つのポイントが作る角度は 90 度でなければなりません)。

      たとえば、下の図では、参照ポイント 1 は、2 はを向いています。

    4. ロケーターの真下から 1 つめの参照ポイントまでの距離を測定します。次に、Planning > Add Guideline を選択し、この測定値を使用して、1 つ目のガイドラインを、上部のメニューバーを使用して、参照ポイントの方向を追加します。ウィンドウが表示されたら、測定値を入力します。マップビューに、追加されたガイドラインを表す赤色の点線が表示されます。

    5. 2 つ目の参照ポイントについて、ステップ d を繰り返します。
    6. マウスを使ってロケーターをドラッグすることで、ロケーターをガイドラインを目安とした正しい位置に移動します。参照ポイントの両端は、背景イメージで選択した参照ポイントと一致する必要があります。

    7. ロケーターの正確な位置が分かったら、右側のオブジェクト情報パネルにある Planning タブの Coordinates ヘッダーの隣にあるロックアイコンをクリックして、位置を固定します。

    8. すべてのロケーターについて、ステップ a ~ g を繰り返します。
  2. ロケーターを特定します
    1. エリア内を移動するのに十分な長さのイーサネットケーブルを使って Focusing Locator が PoE スイッチに接続されていることを確認します。PoE スイッチに接続すると、インジケータランプが緑色に点滅します。
    2. QSP で、ロケーターをクリックして選択します。
    3. 右側のパネルで、Deployment タブを開き、Start Identification Wizard ボタンをクリックします。 Identification Wizard ウィンドウが開きます。
    4. Q17 Focusing Locator に有効なライセンスをまだ取得していない場合には、 Quuppa Customer Portal のユーザー名とパスワード (設定されている場合は二要素認証) の入力を求められます。
    5. ロケーターのインジケーターランプが青色で点滅し、 Focusing Locator のインジケーターランプが緑色で点灯していることを確認します。それ以外の場合には、接続をチェックし、QPE が展開モードであることを確認してからウィザードを再起動します。
      Note: QPE のモードをチェックするには、 Quuppa Controller のデスクトップにある QPE Web Console アイコンをクリックします。
    6. 選択したロケーターに、 Focusing Locator の照準を合わせます。選択したロケーターを表すドット (点) がダイアグラムの中心に来るように近づけます (ドットの色が緑色に変わります)。信号の品質が向上し、ウィザードがロケーターを特定できるようになるまで照準をそのまま維持します。
      Note: 高品質の信号を得るには、十分に近づく必要があります。

    7. すべてのロケーターについて、ステップ b ~ f を繰り返します。
  3. ロケーターの照準を合わせます
    1. QSP で、ロケーターをクリックして選択します。
    2. 右側のパネルで Deployment タブを開き、Start Focusing Wizard ボタンをクリックします。 Focusing Wizard ウィンドウが開きます。
    3. ロケーターのインジケーターランプが青色で点滅し、 Focusing Locator のインジケーターランプが緑色で点灯していることを確認します。それ以外の場合には、接続をチェックし、QPE が展開モードであることを確認してからウィザードを再起動します。
      Note: QPE のモードをチェックするには、 Quuppa Controller のデスクトップにある QPE Web Console アイコンをクリックします。
    4. 照準測定は 2 回行います。まず、1 回目の照準測定を行います
      • Focusing Locator を、選択したロケーターの (プロジェクトの背景イメージに対して) まっすぐ、またはに移動します。
      • 照準を当てているロケーターに Focusing Locator を向けて、 Focusing Wizard の指示に従って操作します。
        Note: 高品質の信号を得るには、十分に近づく必要があります。測定データの量を表すアプリケーションの緑色のバーがいっぱいになるまで、 Focusing Locator をロケーターに向け続けます。測定の精度をさらに上げるには、その位置にしばらくいてから、Continue ボタンをクリックします。
      • Main directions ボックスの矢印を使用して、どの方向からロケーターに照準を当てていたかを示します。指定した方向は、マップ上に赤の実線で表示されます。方向を正確に指定できたら、Continue をクリックします。

      • Focusing Locator をいろいろな場所に移動して、方向が正しいことを確認します。地図上の黒い実線が、 Focusing Locator の方向を指していなければなりません。
        • 方向が正しい場合は、Accept results and measure this Locator again at different position をクリックします。
        • 方向が正しくない場合は、Ignore this measurement and keep old data をクリックします。
    5. 同じロケーターで、2 回目の照準測定を行います
      • Focusing Locator を、選択したロケーターの 2 つ目の位置 (プロジェクトの背景イメージに対してまっすぐ、またはにある) に移動します。
      • Focusing Locator を前と同じロケーターに向けて、新たな位置から照準合わせの手順を繰り返します。
        Attention: ウィザードにより、2 回の測定の誤差が計算されます。誤差のレベルが 4.0 未満になるようにしてください。誤差のレベルが 4.0 を超える場合には、次のステップに従って、照準測定をやり直します。Accept results and exit をクリックし、次にオブジェクト情報パネルの Deployment タブを選択し、Clear measurement data ボタンをクリックします。これで、ロケーターに再び照準を合わせられるようになります。
      • 2 つの異なる方向からロケーターの照準合わせが完了し、満足できる結果を得られたら、Accept results and exit をクリックします。
    6. ロケーターそれぞれについて、照準合わせのプロセスを繰り返します。
      Note: 位置追跡が機能するかどうかを確認するには、メニューバーから Deployment > Show Focusing Locator を選択します。追跡エリア内で Focusing Locator をあちこち移動させ、 QSP で Focusing Locator の位置を監視します。監視を停止するには、Deployment > Hide Focusing Locator を選択します。
  4. タグを構成します
    1. PoE スイッチに接続したまま Focusing Locator を上向きにして、テーブルに乗せます。
    2. QSP メニューバーで、Deployment > Tag configurator tool を選択します。新しいウィンドウが開きます。
    3. Autoconfigure Tags ボタンをクリックします。さらに新しいウィンドウが開きます。
    4. Configure チェックボックスをオンにして、構成が ID_BADGE に設定されていること、 Tag target channel が Proprietary に設定されていることを確認します。

    5. Start をクリックします。
    6. タグのボタンを押して、スリープ状態を解除し、 Focusing Locator の上に置きます。これらのタグが Tag configurator tool ウィンドウに表示されます。
      Note: どのタグがどれであるかを確認したい場合は、タグの背面にある ID 番号をチェックしてください。
    7. 個々のタグの構成ステータスが Done になったら、Stop をクリックします。

    8. Tag configurator tool ウィンドウを閉じます。
  5. プロジェクトを保存します